神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成 Kokugakuin University
 サイト内の検索

高度な検索
 メニュー
  • ホーム

  •     ・COEプログラムのご案内
        ・最新のお知らせ
        ・最近の刊行物
    
      ・神道・神社史料集成
        (神社資料データベース)

      ・国学関連人物データベース
ホーム >> COEプログラム事業の遂行と成果について >> a. 調査 >> グループ3「神道・日本文化の情報発信と現状の研究」
ドイツ・フランス、神道・日本文化研究の現状調査および学術交流 
公開日: 2004/2/5
閲覧数: 5911 回
Size 6614 bytes
印刷用ページ
 
グループ掘/斉察ζ本文化の情報発信と現状の研究

1.調査テーマ 
神道を中心とした日本文化研究の国際的ネットワーク形成促進を目的とする学術交流

2.調査地
ドイツ、テュービンゲン大学日本学研究所
フランス、国立東洋言語文化研究所(INALCO)

3.調査参加者
井上順孝(國學院大學教授事業推進担当者) 
遠藤潤(國學院大學日本文化研究所助手)
平藤喜久子(國學院大學COE研究員)

4.調査日程
井上順孝  平成15年12月14日(日)〜15年12月22日(月)
遠藤潤   平成15年12月14日(日)〜15年12月20日(日)
平藤喜久子 平成15年12月14日(日)〜15年12月24日(水)
*遠藤は全日程ドイツ・テュービンゲン大学で調査を行った。井上、平藤は12月17日にテュービンゲンからフランス・パリに移動し、国立東洋言語文化研究所等において調査を行った。

5.調査目的
グループ靴任蓮⊃斉擦鮹羶瓦箸垢詁本文化研究の国際的ネットワークの形成を促進することを目的とし、これまでに2回(平成15年3月、9月)の神道・日本文化研究国際シンポジウム、1回のミニ国際シンポジウム(平成15年12月)を開催している。これらのシンポジウムを通して得られた研究者のネットワークを、より発展させていくために、シンポジウムに参加した研究者、および今後のシンポジウムへの参加を検討している研究者を訪問し、当該研究者の研究機関における神道・日本文化研究の現状の調査、および若手神道・日本研究者との会合を実施することを目的としている。

6.調査の概要
 今回の出張では、ドイツ、フランスの神道・日本文化研究の現状を調査し、現地の若手研究者と会合を持った。
 ドイツでは、日本神話や国家神道の研究を行っているクラウス・アントーニ教授が所長を務めるテュービンゲン大学日本学研究所を訪問した。
 12月15日には、井上順孝が近代の神道と新宗教研究の傾向と課題について講演を行った。参加者は学生を中心として約50名であった。講演のタイトルは以下の通りである。
Recent Trends and Issues in the Study of Modern Shinto and New Religions.
講演後の質疑応答の際には、遠藤、平藤も加わり、学生からの神道、神話、新宗教に関する活発な質問に対応した。終了後は、井上、遠藤、平藤、アントーニ教授、Günter Kehrer教授(テュービンゲン大学文化学部比較宗教学研究所教授、専門は宗教学・宗教社会学)、久保田浩氏(テュービンゲン大学専任講師)の6名で会合を持ち、日独における現代宗教の状況、ドイツの大学教育・研究における日本宗教研究のあり方などについて討議を行った。

ドイツ井上講演

 16日午前には、ビルギット・シュテムラー氏(テュービンゲン大学研究プロジェクトメンバー、専門はインターネットにおける宗教)の案内で、テュービンゲン大学関係の所蔵資料を調査した。午後は、日本学研究所において、アントーニ教授、久保田氏、シュテムラー氏と井上、遠藤、平藤で会合を持ち、今後の研究協力の方向性について協議した。また最近のドイツにおける神道、および日本宗教研究の現状について聴取り調査を行った。現在進行中の『神道事典』の英訳プロジェクトに関して、その公開方法についても、意見をうかがった。アントーニ教授からは、日本と海外の研究者との神道に関する国際的な共同研究を実現したいとの要望が出された。
 17日は、遠藤が日本学研究所において、久保田氏の協力を得て、ドイツにおける神道研究の現状調査を行った。
 ドイツにおける神道研究の現状を知りうる英語文献については、ドイツだけを対象としたものは存在しないとのことであった。ドイツ語による各種研究文献リストは、オーストリア王立アカデミーの作成したものがある。関連学会や教育・研究機関の全体像についてはアントーニ教授、久保田氏らの提供する情報をもとにリストを作成した。
 18日には、遠藤が修士課程講座のゼミに参加し「社会的文脈における「神道」の語の意味―近世から近代への変容―」というタイトルで発題をした。
 フランスでは、日本語教育、日本文化教育が大変盛んなフランス国立東洋言語文化研究所を訪問した。この研究所に在籍されているフランソワ・マセ教授は、國學院大学において2003年3月と9月に開催された21世紀COEプログラム神道・日本研究国際シンポジウムに2度ともパネリストとして参加され、すでにわれわれのプロジェクトの趣旨を十分に理解され、ご協力頂いている。
 18日に、マセ教授より、民俗神道を研究するJean-Michael Butel氏(国立東洋言語文化研究所博士課程)や修験道の研究を行っているArnaud Broton氏(国立東洋言語文化研究所講師)など研究所の若手研究者を紹介して頂き、彼らと東洋美術の収集、研究で知られるギメ美術館を訪問した。彼らとは現代の神道研究をめぐる問題についての討議も行った。
 19日午前には、Butel氏、Broton氏より井上に対し、日本研究の専門誌に掲載するためのインタビューの申し出があり、実施された。インタビューでは、井上の教派神道研究、新宗教研究、宗教教育研究にいたる経緯や、『神道事典』の編集作業の際の問題点やその成果、および國學院大学の研究環境など多岐にわたる質問を受けた。
 午後には、国立東洋言語文化研究所において、井上が近代の神道と新宗教研究の傾向と課題について講演を行った。参加者は、研究所の大学院生やスタッフなど約20名ほどであった。質疑応答の際には、「神道民俗」という用語が使用される背景や、神道系新宗教のフランスでの活動についてなど、活発な討議がなされた。終了後は、井上、平藤とマセ教授やButel氏、Broton氏、陰陽道を研究するMatthias Hayek氏や弥生時代の考古学を専攻するLaureut Nespoulous氏、忍法の専門家であるKacem Zoughari氏らと会合を持ち、フランスにおける神道研究、日本宗教研究の現状について聴取り調査を行った。その際、彼らに協力して頂き、国立東洋言語文化研究所を中心とする日本宗教研究者のリスト作成を行った。

フランス井上講演

 20日には、フランスにおける日本文化紹介の拠点であるパリ日本文化会館を訪問し、図書館の方から、新規購入図書の選択基準などについて話を聞いた。また今後國學院大学から図書を寄贈する件についても話し合った。
 22日には、平藤がマセ教授の案内で、国立東洋言語文化研究所日本研究所の施設見学を行い、フランスにおける神道研究をめぐって、おもに出版事情を中心に話をうかがった。また、今後の研究協力についても話し合いを持った。具体的には、これまでの神道・日本研究国際シンポジウムの成果をまとめたものや、神道関係の論文をフランス語に翻訳し、国立東洋言語文化研究所日本研究所の紀要に掲載して頂くなどの協力をえられることとなった。
 今回の出張により、とくにドイツ、フランスにおける若手神道・日本宗教研究者の活動についての情報を多く得ることができたことは、今後の研究者の国際的ネットワークの形成を促進する上で大変有意義であった。加えて井上順孝の講演の際にも、若手研究者から数多くの質問が寄せられ、活発な議論がなされた。日本の神道研究、宗教研究への関心のあり方についても知ることができ、今後の情報発信の手がかりをえることができた。
(文責:平藤喜久子 COE研究員)
 
このセクションの目次に戻る | 総目次に戻る
このページに対するお問い合せ先: 研究開発推進機構事務課

國學院大學研究開発推進機構 〒150-8440 東京都渋谷区東4-10-28
TEL 03-5466-0162
Copyright © 2002-2004 Kokugakuin University. All rights reserved.