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ホーム >> COEプログラム事業の遂行と成果について >> c. 国際会議・シンポジウム >> グループ2「神道・日本文化の形成と発展の研究」
シンポジウム「亀卜 −未来を語る〈技〉−」 
公開日: 2005/9/28
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東アジア恠異学会との共催

日時:2005年3月29日(火)10時〜17時
場所:國學院大學渋谷キャンパス120周年記念2号館2104教室

〈パネリスト〉
大江篤(園田学園女子大学助教授)
浅原達郎(京都大学人文科学研究所教授)
藤井弘章(國學院大學日本文化研究所専任講師、COE事業推進協力者)
島田尚幸(名古屋大学大学院生)
〈司会〉
大江篤
〈レジュメのみ参加〉
笹生衛(千葉県立安房博物館上席研究員)

〈趣旨〉
  亀卜は東アジアで古代以来行なわれてきた伝統的な卜占である。王権はこの卜占を掌握することによって、恠異を認知する技術を独占した。亀卜は王権の危機管 理にはなくてはならない存在であった。具体的には対馬・壱岐・伊豆の卜部を神祇官の管轄下に組織して、その技術を伝承させたのである。その亀卜の技法とは 如何なるものか。卜部の技は秘事・口伝であったため、伴信友の「正卜考」以来研究がすすめられているものの、十分に明らかにされてきたとはいいがたい。
 そこで、今回は近世・近代の亀卜書の記述をもとに、亀卜の復元を試みることにした。その実験の結果をふまえて、シンポジウムでは怪異学はもとより、動物管理学・民俗学・考古学など幅広い学融合のもとで、ウラを読む技と知を考えていくことにしたい。

〈プログラム〉
10:00 開会のあいさつ 
西山克(関西学院大学教授・東アジア恠異学会代表)、岡田莊司(國學院大學神道文化学部教授・事業推進担当者)
10:10〜10:45 問題提起「亀卜と怪異」 大江篤             
11:00〜12:00 公開実験「亀卜の実験-『対馬亀卜談』の技法-」(常磐松2号館前の敷地)
12:00〜13:00 休憩
13:00〜13:40 報告機崙以学としてみた『亀』卜考」 島田尚幸
13:45〜14:25 報告供屮Ε潺メ捕獲の技術と地域差−民俗からみた卜甲調達の方法と地域−」 藤井弘章          
14:30〜15:10 報告掘巒崑紊旅湛による占いと卜辞」 浅原達郎  
15:10〜15:30 休憩
15:30〜16:55 パネルディスカッション
 司会 大江篤
 パネリスト 浅原達郎・藤井弘章・島田尚幸
16:55 閉会のあいさつ 杉山林継(國學院大學神道文化学部教授・事業推進担当者)


〈発表内容〉

大江篤2
大江篤1
大江篤「亀卜と怪異」
 怪異現象を読み解く媒介者としての卜部に注目し、卜部の技術と性格について考えるために亀卜を取り上げたことを説明。「祟」と亀卜、亀卜技術の復元、近世亀卜書の記述、卜部の出身地について史料を用いて検討し、亀卜研究の課題を提示した。


島田尚幸
島田尚幸「動物学としてみた『亀』卜考」
 ウミガメおよび甲羅の生態学的特徴を説明し、亀卜に用いた甲羅は生きているウミガメから得たものと、死んで漂着した個体から得たものがあることを紹介した。


藤井弘章
藤井弘章「ウミガメ捕獲の技術と地域差−民俗からみた卜甲調達の方法と地域−」
 『延喜式』に記述される卜甲提出地域と、古代における卜部の出身地の問題を、ウミガメ捕獲に関する文献と民俗事例、ウミガメの生態的特徴などをからめて検討した。


浅原達郎1
浅原達郎「殷代の甲骨による占いと卜辞」
 古代中国における亀卜について、近年台湾で行われた亀卜の実験例を提示しながら説明。長江上流に日本と同じ様な卜甲が出土したことを紹介し、日本の亀卜との比較の可能性を示した。



討論
〈討論〉
 亀卜に関する研究は、これまで歴史学や考古学において行われてきたが、生態学や民俗学、中国史を巻き込んだ学際的な研究の場はなかった。その意味で、今回のシンポジウムの意義は大きいといえる。
 古代史だけでは解明できていなかった卜部とウミガメを結びつける状況証拠がいくつも提示された。甲羅をどのように調達したのか、生きたウミガメを捕獲したのか、死んだウミガメを用いたのか、ということも検討された。中国の亀卜との異同についても検討された。
 また、近世の亀卜書を用いて実際に甲羅を焼いて実験を行うことも画期的なことであった。実験を行うことで、甲羅を加工すること自体相当の技術を要するということや、町(火を当てる部分)は甲羅をかなり薄くしておかなければならないということなどが明らかとなってきた。
 ただし、なぜ日本ではウミガメの甲羅を用いたのか、アカウミガメかアオウミガメか、背甲を用いたのか、腹甲を用いたのか、など不明な点も多々残された。さらに、考古学では出土する卜甲はすべてアカウミガメの腹甲であるとするが、こういった点も今後検討していく必要性が感じられた。今後、さらに幅広い研究者が集まって亀卜について総合的に研究していくという課題を提示してこのシンポジウムは閉じられた。
杉山林継


〈実験〉
 淡水性のカメの甲羅を用い、灼甲実験を行った。
実験1

実験2

実験3

実験4

実験5

文責:藤井弘章(COE事業推進協力者)
※趣旨のみ大江篤(園田学園女子大学助教授)



 
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