神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成 Kokugakuin University
 サイト内の検索

高度な検索
 メニュー
  • ホーム

  •     ・COEプログラムのご案内
        ・最新のお知らせ
        ・最近の刊行物
    
      ・神道・神社史料集成
        (神社資料データベース)

      ・国学関連人物データベース
ホーム >> COEプログラム事業の遂行と成果について >> a. 調査 >> グループ2「神道・日本文化の形成と発展の研究」
近世・近代における官国幣社関係史料調査 
公開日: 2006/3/16
閲覧数: 4183 回
Size 3714 bytes
印刷用ページ
 
1 調査目的
 本事業のテーマ「神道・日本文化の国学的研究」の一環として、神道と日本文化に深く関わる神社における祭祀、社家組織等の「継続」と「断絶」を研究・分析するために、平成14年度以降、近代における神社制度の地方的展開に関する調査を推進し、京都府の旧二十二社を中心とした官国幣社の関係史料の調査・蒐集を京都府立総合資料館において実施してきた。
 それを受けて、今回は京都府内の官国幣社における神仏分離、由緒、神職等に関する記録や、幕末期に神社制度に言及した国学者六人部是香に関する著述並びに六人部が奉仕した京都府向日市に鎮座する向日神社に関連する史料について調査し、必要史料の複写を行った。

2 調査日
  平成17年9月11日(日)〜平成17年9月14日(水)

3 調査先
  京都府立総合資料館(京都府京都市左京区下鴨半木町1-4)
  京都市歴史資料館(京都府京都市上京区寺町通荒神口下る松陰町138-1)
  向日市文化資料館(京都府向日市寺戸町南垣内40-1)

4 調査実施者
  星野光樹(COE研究員)
  中村聡(文学研究科神道学専攻博士課程後期)

5 調査の概要
 今回の調査では、各機関の所蔵史料についての予備的調査、特に近世期における神職の動向や神仏分離に関する史料を中心とした調査及び蒐集作業を行った。
 京都府総合資料館では、下鴨社の神職に関わる記録について、主に鴨脚家文書の予備的調査を行った。鴨脚家文書には鴨脚秀文の日記が多数残されているが、今回は幕末期から近代にかけて、鴨脚家と下鴨社との関連を示した史料のみを目録によって確認し、その概要の把握を行った。
 京都市歴史資料館では所蔵史料を把握するため、目録の電子複写を行い、神社関係史料の予備的な調査を行った後、上賀茂社の社家文書である「今原和千代家文書」、「梅辻家文書」等を中心に、「賀茂社御読経所年中行事」、「京都両奉行所上申候訴状之留日記」、「社司氏人争論に付済口証文」等、近世期の神仏関係、社家組織に関わる記録のほか、「霊明神社記録」「招魂祭ノ次第」等、「霊明神社文書」についても複写・蒐集作業を行った。
 向日市文化資料館では、近世・近代における国学と神職・神社との関わりを調査する上で、六人部是香が著した記録や、近世期における向日社に関わる未紹介史料について、目録を作成し、且つ「十九社考之中俗説録並見聞雑記」「向日明神由緒書」等の是香が神社の由緒に関して言及した文書や、「鈴鹿蔵人書状」「亡魂霊神号授与願」等の吉田家との書簡類、向日社と神宮寺とに関わる記録等、35点について電子複写による蒐集を行った。

6 調査の成果と課題

 上賀茂・下鴨両社に関しては、これまで祭典関係を始め近代以降の史料蒐集を行ってきたが、今回の調査で近世期における社家組織や神仏関係について記載のある近世・近代に亘る日記等の史料が確認できた。今後は当該時期における神職、神仏関係の実態について更に検討を進めていきたい。また、京都市歴史資料館には、貴船神社関係文書や、社務日記類が相当数所蔵されており、それら史料の調査・検討も併せて行う予定である。
 また、招魂社・招魂祭の発生と展開を明らかにする上で、同館に所蔵される霊明社関係の史料は重要であり、明治維新以後の東京招魂社・靖国神社へと繋がる史料でもある。今後は、霊明社の由緒の他、創設者である村上都(くにやす)についても、近世・近代における人物関係も含めて調査したい。
 向日社については、『向日市史』史料編のなかで、向日社の史料の一部が紹介されているが、今回の調査で神社と神宮寺、氏人に関する記録や、六人部是香による当社の由緒書を蒐集できたことにより、今後は、幕末期に至る社会状況の実態と、平田国学の展開としての六人部是香の学問・思想について、有機的な視点での分析が可能となるものと思われる。
 また、今後の課題として、中央の史料との比較検討が必要となるが、これまで蒐集した史料の分析を継続しつつ、宮内庁書陵部や国立公文書館等に所蔵される神社関係行政文書・祭祀関係史料との比較を進めていきたい。また、その際、向日社と六人部是香を始め、地域の神職を兼ねた国学者と神社との関係についての分析も必要であり、これも大きな課題として残されている。

文責:星野光樹(COE研究員)
 
このセクションの目次に戻る | 総目次に戻る
このページに対するお問い合せ先: 研究開発推進機構事務課

國學院大學研究開発推進機構 〒150-8440 東京都渋谷区東4-10-28
TEL 03-5466-0162
Copyright © 2002-2004 Kokugakuin University. All rights reserved.